フランス語で物の製造と配達を説明する
家具の工房で、椅子が店に届くまでを説明しましょう。物を話の中心にするには être+過去分詞を使います。時は être の形で表し、過去分詞は主語の性と数に合わせます。担当者を示すなら par、誰かを名指しせず人を主語にするなら能動文の on を使います。
知っている形を確認する
Est と sont は être(〜である)の形、a と ont はここで使う avoir の単数形と複数形です。On は「私たち」の意味でも動詞を三人称単数にします。この課では、椅子を作る人や配達する人を、名指しせず表します。D’abord は「まず」、ensuite は「その後」で、手順をつなぎます。過去分詞は livré(配達された)のような形です。移動の動詞で être を使う話とは区別しましょう。ここでは être で受け身を作ります。
椅子と二つの動作を知る
La chaise は「その椅子」、les chaises はその複数形です。Cette chaise は「この椅子」、ces chaises は「これらの椅子」です。Une entreprise は「会社」。Ici は「ここで」、hier は「昨日」、le magasin は「店」、au magasin は「店へ」です。À+le が au になります。Par は動作を行う人や組織を示し、par cette entreprise は「この会社によって」という意味です。
Faire は「作る」。例文の fabriquer は、物を製造する意味をはっきり表す動詞です。On fabrique は「人々が作る」、過去分詞は fabriqué です。Livrer は「配達する」。On livre は「人々が配達する」、livré はその過去分詞です。続く音声で fabriquée と livrée を聞いてみましょう。
製造は材料などから物を作ること、配達は品物を届け先へ運ぶことです。この二つを区別すると、誰がどの段階を担当したか説明できます。椅子を作る会社と配達する会社が同じとは限りません。担当が分かっている動作だけについて、会社名を付け加えましょう。
一脚の椅子の流れを追う
二つの手順を聞きましょう。「まず、椅子はここで作られます。その後、椅子は店に配達されます。」どちらも椅子が話の中心で、製造する人の名前は必要ありません。これは普段の工程で、昨日の一回の配達の報告ではありません。D’abord と ensuite で、物の流れとして二つの動作をつなぎます。
D'abord, la chaise est fabriquée ici.
Ensuite, la chaise est livrée au magasin.
現在の受け身と性・数の一致
ここでの受け身の説明では、動作を受ける物を先に置き、現在形の être と主な動詞の過去分詞を続けます。Cette chaise est fabriquée ici は「この椅子はここで作られています」。複数なら ces chaises sont fabriquées ici です。過去分詞は主語に合わせ、男性単数 fabriqué、女性単数 fabriquée、男性複数 fabriqués、女性複数 fabriquées となります。Chaise は女性名詞なので、この例では -e または -es が必要です。ここで示した規則的な語尾の発音は同じですが、つづりは変わります。
日本語では「作られています」の形は椅子の数で変わりません。フランス語では est/sont と過去分詞の両方に注意しましょう。「過去分詞」という名前でも、être が現在なら文全体が過去になるわけではありません。ここでは普段の工程を述べており、「今まさに製造中」という意味に限定されません。
la chaise / les chaises + est / sont + participe
Cette chaise est fabriquée ici.
Ces chaises sont fabriquées ici.
終わった配達は過去の形で伝える
昨日の配達を伝えるには、être を複合過去にします。一脚なら a été、複数なら ont été です。Cette chaise a été livrée hier、ces chaises ont été livrées hier と言います。Été は変わらず、livrée/livrées が女性の主語に一致します。形は a/ont+été+livré(e)(s) で、été を落として a/ont+livré だけにはしません。
担当を示すには、椅子を主語のままにして par cette entreprise を加えます。「これらの椅子はこの会社によって配達されました」という意味です。Par は配達先ではなく、配達した会社を示します。担当者を述べなくても受け身の文は成り立ちます。日本語の「配達されました」に当たる部分が、ここでは ont été livrées の三語になります。
la chaise / les chaises + a / ont été + participe (+ par…)
Cette chaise a été livrée hier.
Ces chaises ont été livrées hier.
Ces chaises ont été livrées par cette entreprise.
人を主語にする能動文も使える
Ces chaises sont fabriquées ici と on fabrique ces chaises ici を比べましょう。前者は「これらの椅子はここで作られています」、後者は「ここではこれらの椅子を作っています」。受け身では椅子が主語、能動文では on が主語で、椅子は動詞の後の目的語です。この on は話し手を含むとは限りません。日本語なら人の主語を省けますが、フランス語では on を置き、動詞は単数の fabrique にします。
過去でも選べます。Ces chaises ont été livrées hier に対して、on a livré ces chaises hier と言えます。能動文の on a livré には été がなく、livré は後ろに置かれた ces chaises に一致させません。これはこの能動文の形についての説明で、avoir を使う文すべての一致規則ではありません。
on + verbe actif + objet
On fabrique ces chaises ici.
On a livré ces chaises hier.
ほかの時の受け身は形を見つけるだけ
受け身には être のほかの時の形も使えますが、今すべてを覚える必要はありません。この例では、椅子を入れた荷物に注目しましょう。Le colis は「その荷物」で、男性名詞です。Il sera livré demain の il はその荷物を指します。Demain は「明日」。Sera が未来の配達を示します。この例は見て分かれば十分です。この課で自分で使うのは、現在の工程と終わった過去の配達です。
Il sera livré demain.
椅子について伝えてから確認する
音声を聞く前に、これらの椅子について順に四つ伝えてみましょう。(1)「これらの椅子はここで作られています。」(2)「これらの椅子は昨日配達されました。」(3)「これらの椅子はこの会社によって配達されました。」(4)人を主語にして「昨日、これらの椅子を配達しました。」最初の三つは物を先に置き、四つ目は on で始めます。必要な単語はすべて上で紹介しました。その後、四つの音声で確認しましょう。
現在の工程は est/sont+主語に一致する過去分詞、終わった配達は a/ont été+主語に一致する過去分詞です。担当者は par で示します。On+単数の動詞という能動文も選べます。身近な物について、分かっている二つの工程を d’abord と ensuite でつないでみましょう。知らない情報を加える必要はありません。
Ces chaises sont fabriquées ici.
Ces chaises ont été livrées hier.
Ces chaises ont été livrées par cette entreprise.
On a livré ces chaises hier.