フランス語で二つの情報源を比較する
歩行者専用道路の試行について、短い報告をまとめる場面です。二つの架空の資料は、同じ期間の同じ十店舗について述べています。それぞれの数字を保ち、食い違う点を示し、資料に書かれた内容と自分の推論を区別しましょう。
比較に使う五つの道具
source は情報の出どころとなる人や資料、preuve は証拠、inférence は情報から導く推論です。ここでの tandis que は「一方で」と対比を表し、contrairement à は「〜とは違って」という意味です。カードの音声を聞き、次の資料の中でも確かめましょう。
情報の出どころを残す
selon la mairie は「市役所によると」、d’après le journal は「新聞によると」です。どちらも情報源を示すだけで、その内容への賛成は表しません。ここでの mairie は建物ではなく市の行政機関です。ont eu は「持った・得た」という過去の形で、ここでは客が以前より多かったことを表します。要約するからといって、時制を機械的に変える必要はありません。
commerces は店舗、clients は客、six sur dix は「十のうち六」、pendant l’essai は「試行期間中」です。客が増えたことと、売上や利益が増えたことは同じではありません。
Selon la mairie, six commerces sur dix ont eu plus de clients pendant l'essai.
二つの資料を読む
資料Aは市の発表、資料Bは新聞記事です。実際の調査結果ではなく、学習用の架空の抜粋です。同じ十店舗と同じ期間について、Aは六店舗で、Bは四店舗だけで客が増えたと述べています。seulement は「〜だけ」です。それぞれの音声も聞きましょう。
情報源、対象の集団、期間、数量を確認します。共通する話題は客の増加で、食い違うのは増加した店舗数です。四を六に置き換えたり、平均を取ったり、どちらかが正しいと決めたりしないでください。違いを解明するには、定義や集計方法の確認が必要です。
Selon la mairie, six commerces sur dix ont eu plus de clients pendant l'essai.
D'après le journal, seulement quatre commerces sur dix ont eu plus de clients pendant l'essai.
文をつないで対比する
ここでは tandis que が二つの節をつなぎ、内容を対比します。同時に起きたという意味ではありません。前半は市の発表として示し、後半は新聞を主語にします。mentionne は「挙げる・言及する」です。n’en mentionne que quatre は「そのうち四つだけを挙げている」。en はすでに出た店舗を受け、ne…que は否定ではなく「〜だけ」という限定を表します。
日本語なら「四店舗だけです」と省ける部分も、このフランス語の例では en で受けています。六と四の対比を意識して声に出しましょう。十店舗という集団と試行期間は、先の抜粋と共通です。この一文だけで報告するなら、その条件も補います。
Selon la mairie, constat A, tandis que constat B
Selon la mairie, six commerces ont eu plus de clients, tandis que le journal n'en mentionne que quatre.
名詞句を使って対比する
この例の contrairement à の後には la mairie という名詞句が来ます。完全な節をそのまま続ける形ではありません。その後の文で le journal と異なる数字を示します。「市役所とは違って」に当たる表現は contrairement à la mairie で、à を残します。à は le や les と通常 au、aux に縮まりますが、la の前では à la のままです。
対比するのは店舗数であり、試行のすべての点で意見が反対だという意味ではありません。「四店舗だけを挙げる」は、先に示した十店舗中、客が増えた四店舗を指します。記事全体が四店舗のことしか扱っていないとは限りません。
Contrairement à source A, source B + constat
Contrairement à la mairie, le journal mentionne seulement quatre commerces sur dix.
Contrairement au journal, la mairie mentionne six commerces sur dix.
言い方を変えて内容を保つ
市の発表の ont eu plus de clients「客が以前より多かった」を、le nombre de clients a augmenté「客数が増えた」と言い換えます。文の組み立ては変わりますが、情報源、十店舗中六店舗、試行期間という条件は残ります。augmenter はここでは「増える」で、「何かを増やす」ではありません。
この言い換えは原因を付け加えず、十店舗すべてに効果があったとも言っていません。単語を似た言葉に置き換えても、意味が変われば正しい要約ではありません。数字や情報源の名前は繰り返してかまいません。「写さずに言い換える」とは、共通の単語をすべて避けることではありません。
D'après la mairie, le nombre de clients a augmenté dans six commerces sur dix pendant l'essai.
証拠と推論と意図を分ける
une différence entre les chiffres は「数字の食い違い」、mauvaise foi は「不誠実な意図・悪意」です。二つの抜粋から、記述が一致していないことは分かります。しかし、その違いだけでは、どちらかが人を欺こうとした証拠にはなりません。ある情報源の主張を、確認済みの事実に変えてしまわないようにします。
最後の例は理解するだけで十分です。「新聞の内容からすると、つまり大半の店舗では客が増えなかったことになる」と述べています。la plupart は「大半」、donc は「したがって」、n’ont pas eu plus de clients は「客が以前より多くはなかった」です。同じ十店舗のうち増加したのが四店舗だけなら、残り六店舗は増加していません。ただし、この推論も新聞の記述に基づくものです。六店舗で客が減ったとは言っていません。同数だった可能性もあります。文脈で裏付けられる推論を読み取り、書き手の意図までは推測しません。
Une différence entre les chiffres n'est pas une preuve de mauvaise foi.
D'après le journal, la plupart des commerces n'ont donc pas eu plus de clients.
三文で比較をまとめる
例を見る前に、三つの操作を試しましょう。まず、市の結果を、情報源・十店舗中六店舗・期間を残して言い換えます。次に、tandis que で六と四を対比します。最後に、数字の違いは不誠実な意図の証拠ではないと述べます。聞き手に、同じ店舗集団と期間の比較だと伝わるようにしましょう。
下の三文は、その順の解答例です。音声を聞き、単語だけでなく意味が合っているか確かめます。内容に忠実なら別の言い換えもできます。どちらの資料が正しいか、なぜ書き手が食い違うかを決めつけていないかも確認しましょう。
D'après la mairie, le nombre de clients a augmenté dans six commerces sur dix pendant l'essai.
Selon la mairie, six commerces ont eu plus de clients, tandis que le journal n'en mentionne que quatre.
Une différence entre les chiffres n'est pas une preuve de mauvaise foi.
出どころ、対比、限界を示す
誰の情報なのかを示し、節同士なら tandis que、対比する名詞句の前なら contrairement à を使います。数量と条件を保って言い換え、文脈に支えられた推論と意図の当て推量を区別します。この表は目で確認するまとめで、音声はありません。
| フランス語の表現 | この例で後に続くもの |
|---|---|
| selon / d’après | source |
| tandis que | deux propositions |
| contrairement à | groupe nominal |