英語で意見の対立を仲立ちする:合意を作り上げずに両方の立場をまとめる

レベル B2

英語で意見の対立を仲立ちする:合意を作り上げずに両方の立場をまとめる

このレッスンでは、ソフィアさんが、うまく話し合えない二人を手伝います。カフェの上に住むレーンさんと、カフェの店主マルコさんです。中心になる考えはこうです。仲立ちをする人は、それぞれの立場を分かりやすい言葉で同じように敬意をもって伝え、共通点と違いを示し、確かさの度合いと条件をそのまま保ち、自分の考えはそうだとはっきり言います。合意がないときは、ないと言います。

すでに知っていること

ここでは、これまでに学んだ四つの表現をもう一度使います。一つ目の according to は、情報の出どころを示します。「According to the paper, the station is closed.」(新聞によると、駅は閉まってるらしい。)二つ目の both と agree は、二つの情報源が同じことを言っている点を示します。「Both sources agree that shops had more customers during the trial.」(どちらの情報源も、試験期間中に店の客が増えたという点で一致しています。)

三つ目の provided that は、「はい」という答えに条件をつけます。「Monday is fine, provided that the price doesn't change.」(価格が変わらないという条件なら、月曜日で構いません。)as long as も同じ働きをします。「So we've agreed on the price, but not on the date.」(では、価格は合意しましたが、日付はまだです。)は四つ目で、決まったことと決まっていないことを分けて言います。今度はこれらを、意見の違う二人の間で使います。

調停人への二通のメッセージ

市役所が調停人のソフィアさんを送り、二人は彼女にメッセージを書きました。最初の四文はレーンさんのものです。above は「〜の上に」、close down は「店が完全に閉まる、つぶれる」、by ten は「十時までに」です。「we may have to leave the apartment」の may に注目してください。「出ていく」と言っているのではなく、「出ていかなければならないかもしれない」と言っています。

あとの二文はマルコさんのものです。a third は「三分の一」です。

Ms は「ミズ」と読み、結婚しているかどうかに関係なく、女性の名字の前につけます。

新しい言葉

mediator は調停人です。話し合いを助ける人で、裁判官ではありません。side は、このレッスンでは対立するそれぞれの立場です。concern は気がかりなこと、common ground は共通点です。differ は「意見が分かれる」です。suggestion は自分が出す案で、情報源について言う suggest(〜を示している)とは別の使い方です。fair は「公平な」です。put simply は込み入った話を簡単に言い直すときに使います。neither of は「どちらも〜ない」です。

ソフィアさんがマルコさんと話す

ソフィアさん(a)はマルコさん(b)を訪ね、レーンさんの言ったことを伝えます。彼女がすることを順番に見てください。どちらの味方でもないと言い、要点をまとめ、マルコさんの誤解を直し、二人の共通点を言い、違いを言います。そのあとで初めて自分の考えを出し、レーンさんの案ではないと断ります。

fewer customers は「より少ないお客さん」です。probably(たぶん)は確実ではありません。could(〜してもいい)は申し出で、約束ではありません。しかも条件がついています。stay out until midnight は「夜中の十二時まで外に出したままにする」という意味です。

マルコさんは受け入れも断りもしません。「Give me a few days.」は「数日ください」という意味です。

分かりやすい言葉でまとめる

分かりやすい要約では、細かい点を省いて、その人が求めていることを残します。「Her main concern is the noise.」(彼女のいちばんの心配は騒音です。)は相手の心配を一文で言う形で、his やほかの名詞でも使えます。in short は全体をまとめるときに使います。「In short, she wants quiet nights, and he needs customers.」(要するに、彼女は静かな夜がほしくて、彼はお客さんが必要なのです。)では、二人の立場が同じ重さで一文に入っています。

Her main concern is the noise / the time / the number of customers.

どちらに対しても公平に

調停人は決めることも、どちらかの側につくこともしません。「A mediator listens to both sides and doesn't decide for them.」(調停人は両方の話を聞きますが、当事者の代わりに決めることはしません。)このレッスンでは、fair の相手を to で示します。「I want to be fair to both of you.」(お二人に対して公平でありたいと思います。)

一方、「She's always complaining.」(彼女はいつも文句ばかり言っています。)は聞いて分かれば十分な文です。これは決めつけなので、要約として繰り返すものではありません。

共通点を言う:お二人とも同じこと

まず二人を結ぶ点から始めます。「You both know that something has to change.」(お二人とも、何かが変わらなければいけないと分かっています。)では、both は you のあと、動詞の前に来ます。否定は neither of です。「Neither of you wants the café to close down.」(どちらも、カフェがつぶれることは望んでいません。)日本語の「〜ない」とは違い、動詞は否定形にしません。doesn't want とは言いません。改まった英語では neither of のあとの動詞はふつう単数形の wants で、会話では want も聞かれます。

common ground はここでは複数形にしません。「So you have some common ground.」(それなら、お二人には共通点があります。)you both は、それぞれが実際に言ったことにだけ使ってください。マルコさんもレーンさんも「何かが変わらなければいけない」と言ったので、この文は正確です。「You both like living together.」(お二人とも、一緒に住むのが好きです。)は、「やってみましょう」に出てくるケイトさんとベンさんの文です。マルコさんとレーンさんは一緒に住んでいません。

You both know that something has to change / like living together.

違いを言う:意見が分かれているところ

次に、どこで意見が分かれているのかを正確に言います。「Where you differ is the time.」(意見が分かれているのは時間です。)と言わないと、すべてで対立しているように聞こえます。二つの立場を並べるときは、情報源の比較で見た whereas(一方で)を使います。「You differ on the time: she says ten, whereas you say eleven.」(時間について意見が分かれています。レーンさんは十時と言い、一方でマルコさんは十一時と言っています。)

まだ決まっていないことには、「You haven't agreed on Saturdays yet.」(土曜日についてはまだ合意していません。)を使います。

Where you differ is the time / Saturdays / the music.

確かさの度合いと条件を保つ

人の話を伝えるときは、確かさの度合いを変えないでください。マルコさんは probably と言いました。ですから「He said he'd probably have fewer customers.」(彼は、たぶんお客さんが減ると言っていました。)は正確です。「He said he'd have fewer customers.」では、予想が確実なことに変わってしまいます。

条件も残します。「He said he'd move the tables inside at eleven.」は、条件のない約束のように聞こえます。正確に伝えるには could と provided that を残します。確かさや条件が抜けた文は、聞いて分かれば十分で、使わないでください。

合意を作り上げない

全員が賛成していると言ってまとめたくなりますが、要約は実際に起きたことだけを言います。「Everyone agrees that the tables should go inside at eleven.」(テーブルは十一時に中に入れるべきだと、全員が賛成しています。)は、ここでは事実ではありません。マルコさんは条件つきで十一時を提案し、レーンさんは十時を求めました。ですから、この文は聞いて分かれば十分です。

「Nothing's agreed yet.」(まだ何も決まっていません。)と言いましょう。断っていなくても、受け入れたわけではありません。「He hasn't said no, but he hasn't said yes.」(彼は「いいえ」とは言っていませんが、「はい」とも言っていません。)

情報源の言葉と自分の提案を分ける

聞く人は、だれの言葉なのかを知る必要があります。情報源の言葉には according to や said を使います。「According to Marco, in summer about a third of his customers sit outside.」(マルコさんによると、夏は、お客さんの約三分の一が外の席に座ります。)夏の話なので、in summer も落とさずに伝えます。「I'm only telling you what he said.」(私は、彼が言ったことをお伝えしているだけです。)

自分の考えには、そう示す言葉をつけます。「This is my own suggestion, not Marco's.」(これはマルコさんの案ではなく、私自身の提案です。)own は my のあとに置き、a suggestion of my own とも言います。an own suggestion とは言えません。in my view は自分の意見を示し、how about は案を質問の形で出すので、相手は断ることができます。

This is my own suggestion, not Marco's / Ms Lane's / Ben's.

ソフィアさんがレーンさんのところに戻る

今度はソフィアさん(a)が、マルコさんの答えをレーンさん(b)に伝えます。まず何も決まっていないと言い、条件をつけたまま申し出を伝えます。レーンさんがマルコさんを悪く言うと、ソフィアさんは同意も言い争いもせず、probably を使って彼の言葉に戻ります。

会話は合意なしで終わり、ソフィアさんも合意を作り上げません。「Has he agreed to ten?」は、受け入れたかどうかを聞いています。agree to は相手の案を受け入れること、agree on は二人で決めることです。

やってみましょう

ケイトさんとベンさんは一緒に住んでいて、意見が合いません。最初の二文を読んでください。ケイトさんは、ベンさんがギターを弾くと勉強できません。quiet は「静けさ」です。次に、調停人の仕事を五つの段階で声に出して言いましょう。ケイトさんに必要なことをまとめます。二人の共通点を言います。意見の違いを言います。ベンさんの申し出を条件つきで伝えます。最後に、ベンさんの案ではないと言って、自分の提案を出します。そのあとで、続く文と比べてください。

まとめ

仲立ちの手順です。分かりやすい言葉でまとめ、共通点を言い、違いを言い、確かさの度合いと条件を保ち、まだ決まっていないことを言い、自分の提案を区別します。この六つの文が、この順番で手順を示しています。

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